
「SEO対策が必要なのは分かるけれど、何から始めればいいのか分からない」
このように感じている経営者やWEB担当者は少なくありません。
SEOには、キーワード選定、記事作成、内部リンク、表示速度、被リンク、Search Consoleなど、さまざまな施策があります。
そのため、調べるほど「結局どれからやればいいの?」となりやすい分野です。
結論からいうと、小さな会社がSEOを始めるときに、いきなり大量のブログ記事を書く必要はありません。
目的を決める → 現状を確認する → 検索に出られる状態を整える → キーワードを決める → 検索意図を確認する → 1ページ改善する → 結果を見て次を決める
この順番で十分です。
GoogleのSEOスターターガイドでも、SEOは検索エンジンがコンテンツを理解しやすくし、ユーザーがサイトを見つけやすくするための取り組みとして説明されています。
そして、Google検索から見つけてもらいやすくするためには、ユーザーにとって有益で役立つコンテンツを作ることが基本です。
この記事では、SEO初心者の小さな会社でも実践できるように、最初にやることを7ステップに絞って説明します。
大量に記事を書く前に、①目的を決める、②現状を確認する、③重要ページが検索に出られるか確認する、④成果につながる1ページから改善する。この順番を意識しましょう。


結論|SEO対策は何から始める?
いきなりブログを書く必要はない
SEO対策と聞いて、最初に「ブログを書こう」と考える方は多いと思います。
もちろん、ブログはSEOで有効な方法の一つです。
しかし、
「どんなお客様に来てほしいのか」
「何を検索している人を集めたいのか」
「そもそも既存ページがGoogleに登録されているのか」
を確認せず記事を増やしても、成果につながらない可能性があります。
特に人員や時間が限られている小さな会社の場合、記事数を増やすことより、成果につながる可能性が高いページを1ページずつ改善することを優先した方が効率的といえます。
なお、「そもそもSEO・MEO・SNS・広告のどれを選べばいいのか分からない」という段階なら、先に『中小企業のWEB集客は何から始める?SEO・MEO・SNS・広告を選ぶ5つの基準』も参考にしてください。

小さな会社は「目的→現状→1ページ改善」の順で考える
SEO対策を始めると、まず「検索順位を上げたい」と考えがちです。
ただ、会社にとって本当に必要なのは「1位になること」そのものではありません。
たとえば、
「問い合わせを増やしたい」
「店舗への予約を増やしたい」
「採用応募を増やしたい」
など、SEOの先にある目的があるはずです。
最初にこの目的を決めておくと、
「どんなキーワードを狙うべきか」
「どのページを優先するべきか」
が判断しやすくなります。
小さな会社が最初にやるSEO対策7ステップ
ステップ1|SEOで何を増やしたいのか決める
最初に決めるのはキーワードではなく、SEOの目的です。
- 問い合わせ
- 予約
- 来店
- 資料請求
- 採用応募
ここで「検索順位を上げる」を最終目的にしないことがポイントです。
検索順位やアクセス数が伸びても、自社の顧客にならない人ばかり集まれば、事業としての成果にはつながりません。
そのため、「誰に見つけてもらい、最終的に何をしてほしいのか」を最初に一つ決めてください。
これだけでも、その後のキーワード選定がかなり変わります。
ステップ2|Google Search Consoleを設定して現状を知る
すでにホームページがある会社なら、「Google Search Console(サーチコンソール)」を設定します。
Search Consoleは、Googleが無料で提供しているサイト管理ツールです。
登録していなくてもGoogle検索に掲載される可能性はありますが、登録するとGoogleが自社サイトをどのように認識しているのか、どの検索から表示・クリックされているのかを確認できるようになります。
最初に見るのは4つの数字で十分
SEO初心者なら、最初からすべてのレポートを見る必要はありません。
まず確認するのは、表示回数・クリック数・CTR・平均掲載順位の4つで十分です。
※これらの数字は、「Search Consoleの検索パフォーマンスレポート」で確認できます。
※CTRとは、検索結果に表示された回数のうち、実際にクリックされた割合のことです。
Search Consoleで最初に確認する項目
- Search Consoleが設定されている
- トップページがGoogleに登録されている
- 主力サービスページが登録されている
- 表示回数を確認した
- クリック数を確認した
- CTRを確認した
- 平均掲載順位を確認した
- どんな検索クエリで表示されているか確認した
ここで大切なのは、「良い・悪い」をすぐ判断することではありません。
まずはSEOを始める前の状態を記録しておきます。
後から比較するための基準を作るイメージです。
ステップ3|重要なページがGoogleに登録されているか確認する
どれだけ良い内容を書いても、Googleがそのページを検索結果へ掲載できる状態になっていなければ、検索からアクセスされません。
まずはSearch ConsoleのURL検査を使い、次のような重要ページを確認します。
- トップページ
- 主力サービスページ
- 重要な記事
URL検査では、そのURLがGoogleにインデックス登録されているか、インデックス可能な状態かなどを確認できます。
小規模サイトなら全ページを調べる必要はない
ここは小さな会社にとって重要です。
10ページ、30ページ程度の会社サイトであれば、最初からサイト全体を細かくチェックする必要はありません。
まずは重要なページが、Google検索に表示される状態になっているかを確認してください。
ステップ4|お客様が検索しそうなキーワードを洗い出す
次にキーワードを考えます。
ここでおすすめしたいのは、最初からキーワードツールだけを見るのではなく、実際のお客様から逆算することです。
- 営業中によく聞かれる質問
- 問い合わせ前によく相談されること
- お客様が困っていること
- 自社の商品を探す前に調べそうなこと
こうした情報を書き出してみてください。
美容室なら「福山 美容室」だけでなく、「髪 広がる 改善」「白髪染め 傷みにくい」などが候補になるかもしれません。
BtoB企業なら、「○○会社」だけでなく、「○○ 選び方」「○○ 費用」「○○ 導入 メリット」なども考えられます。
検索数だけでキーワードを選ばない
検索数が多いキーワードほど良いとは限りません。
小さな会社では、「自社との関連性 × 検索意図 × 事業価値 × 競合性」で判断した方が実務的です。
検索数が多くても自社の商品と関係が薄ければ、アクセスだけ増えて問い合わせにつながらない場合があります。
反対に検索数は小さくても、自社の商品を必要としている人が検索する言葉なら、優先する価値があります。
ステップ5|実際に検索して「何を知りたい人なのか」を確認する
対策候補のキーワードが決まったら、その言葉で実際に検索します。
上位10ページ程度を見ながら、次の点を確認します。
- どんな種類のページが並んでいるか
- 共通して説明されていること
- 検索者が最初に知りたそうなこと
- 何を比較しているのか
- 上位ページに不足している情報はないか
これが「検索意図」の確認です。
たとえば「ホームページ制作 費用」で検索している人に対して、「ホームページとは何か」を延々説明しても答えになりません。
反対に「SEOとは」で検索している初心者へ、いきなり専門的なサーバー設定だけを説明しても難しすぎます。
SEOでは、キーワードを入れることより、そのキーワードで検索した人が求めている答えを用意することの方が大切です。
ステップ6|新しい記事を書くか既存ページを改善する
ここで、ようやくコンテンツ制作です。
ただし、必ず新しいブログ記事を書くわけではありません。
まず自社サイトを確認してください。
すでに同じ検索意図に答えているページがあるなら、そのページを改善する方を優先します。
該当ページがない場合に、新しい記事やページを作ります。
新規記事と既存ページ改善の判断基準
| 状況 | おすすめ |
|---|---|
| 同じ検索意図のページがすでにある | 既存ページを改善 |
| ページはあるが内容が古い・不足している | 既存ページを改善 |
| Google Search Consoleで、すでに対象キーワードの表示がある | まず既存ページを分析 |
| 該当するページがまったくない | 新規ページを検討 |
| 既存ページとは明確に検索意図が違う | 新規記事を検討 |
| タイトルだけ違い、求められる答えは同じ | 新規記事を増やさない |
たとえば「SEO対策 費用」を狙いたいのに、すでにSEO料金ページがあるなら、新しい「SEO対策の費用」という記事を作る前に料金ページを改善する選択肢があります。
似た検索意図のページを次々と作ると、自サイト内で似たページ同士が競合し、どのページを評価してほしいのか分かりにくくなる場合があります。
新しいページを作る場合は、PREP法を参考にして、『結論 → 理由 → 具体例 → 実践方法』の順を意識し、検索した人の疑問を解決してください。
※PREP法とは、「結論 → 理由 → 具体例 → 結論」の順で伝える文章の型です。
最初に答えを伝えるため、読み手が内容を理解しやすくなります。
また、記事の文字数を増やすこと自体を目的にする必要はありません。
検索者の疑問を十分に解決できる内容になっているかを優先します。
同じ検索意図のページを増やしすぎない
たとえば「SEO対策の始め方」と「SEO初心者が最初にすること」が、ほぼ同じ読者へ同じ答えを提供するのであれば、別記事を増やすより既存記事を改善した方がよい場合があります。
タイトルの違いではなく、検索している人が求める答えが同じかどうかで判断してください。
ステップ7|Search Consoleで確認して改善する
SEO対策はページを公開して終わりではありません。
Search Consoleで、
- 「表示され始めたか」
- 「どんなキーワードで表示されているか」
- 「クリックされているか」
- 「順位がどのように変化しているか」
を確認します。
ただし、公開翌日から順位を毎日見て一喜一憂する必要はありません。
SEO対策をしても、すぐに検索順位に変化が見られるとは限らないからです。
早ければ数時間で変化が出ることもありますが、数週間から数か月かかる場合もあります。
※詳しくは、「GoogleのSEOスターターガイド」でも確認できます。
短期間の順位変動だけで判断せず、ある程度の期間を見て評価しましょう。
小さな会社なら、次のように考えると改善対象を判断しやすくなります。
Search Consoleの結果から次に確認すること
| 現在の状態 | 次に確認・改善すること |
|---|---|
| 検索結果にほとんど表示されない | キーワード・検索意図・インデックスを確認する |
| 表示されるがクリックされない | タイトルと検索意図の一致を確認する |
| 11~30位あたりまで来ている | 不足情報や内部リンクを見直す |
| アクセスはあるのに問い合わせが来ない | ページ内容や導線を確認する |
アクセスはあるのに問い合わせにつながらない場合は、SEOだけの問題とは限りません。
ホームページ内での行動を改善したい方は、『「お客さまが行動する」ホームページ導線設計の基礎とは』も参考にしてください。

検索順位だけを見るのではなく、表示 → クリック → 問い合わせの流れで見ることがポイントです。
新規サイトと既存サイトでは最初にやることが違う
SEOで最初にやることは、ホームページの状況によって変わります。
新しく作ったサイトと、すでに何年か運営しているサイトでは、最初に確認するポイントが違います。


新しいサイトの場合は、まずGoogle検索に表示されるか確認する
新しいホームページなら、まず次の点を確認します。
- 自社の主なサービス内容を説明するページが用意されているか
- ページタイトルとページ内容が一致しているか
- Google検索に表示される状態になっているか
- Search Consoleが設定されているか
サービス内容すら十分に説明されていない状態で、ブログだけ大量に作る必要はありません。
まずは「何の会社なのか」「誰にどんなサービスを提供しているのか」が分かる基本ページを整えます。
既存サイトの場合は、「すでに表示されているページ」から
数年以上運営しているサイトなら、新しい記事を書く前にSearch Consoleを確認し、すでに検索結果に表示されているページがないか調べましょう。
すでに「表示回数は多いが10~20位」「検索結果には出るがクリックされない」といったページがあれば、ゼロから新しい記事を書くより既存ページの改善を優先した方がよい場合があります。
サイト状況別・最初に確認するSEO施策
| 現在の状態 | 最初の確認 | 優先施策 |
|---|---|---|
| 新規サイト | Googleから認識できるか | 基本ページ・インデックス |
| 既存サイトだが表示が少ない | Google Search Console・検索意図 | キーワードとページ内容 |
| 表示は多いがクリックが少ない | クエリ・CTR | タイトル・内容 |
| 11~30位の記事がある | 不足情報・内部リンク | リライト |
| 流入はあるが問い合わせが少ない | ページ遷移・導線 | 訴求・CTA・導線 |
SEO初心者が最初はやらなくてもよいこと
毎日ブログを書くこと
「更新頻度を上げるために毎日ブログを書く」こと自体を目的にする必要はありません。
記事の本数を増やすことより、誰のどんな検索に答える記事なのかを先に決めましょう。
読者に役立たない記事を大量に増やすより、必要なテーマを一つずつ丁寧に解決する方が、小さな会社では運用しやすくなります。
ページを改善するときに、同じキーワードを何度も入れること
「SEO対策」という言葉を何回も入れれば、検索順位が上がるわけではありません。
同じキーワードを不自然に繰り返せば、文章が読みにくくなります。
メインキーワードや関連する言葉は、読者へ説明する中で自然に使用してください。
文字数を増やすこと
3,000文字より10,000文字の方が、検索結果で上位表示しやすいというルールはありません。
必要なのは、検索者の疑問を十分に解決できる情報です。
1,500文字で十分なテーマなら、無理に5,000文字まで増やす必要はありません。
反対に、十分な説明に5,000文字必要なら、短くすることを優先する必要もありません。
AI検索専用の小手先の対策を追いかけること
Google検索では、AIを活用した検索機能も使われるようになっています。
しかしSEO初心者が、最初から「AEO」「GEO」といった新しい言葉のテクニックを追いかける必要はありません。
※AEOとは、AIや検索エンジンが、ユーザーの質問に対する「答え」として自社の情報を取り上げやすくするための考え方です。
※GEOとは、生成AIが回答を作る際に、自社の情報やコンテンツが参照・紹介されやすくなることを意識した考え方です。
Googleは、AIを使った検索でも、これまでの基本的なSEO対策が引き続き有効だと案内しています。
AI検索に表示させるためだけの特別な対策をする必要はありません。
※詳しくは、「Google検索のAI機能に関する公式ガイド」で確認できます。
まずは、Googleがページを見つけられ、内容を正しく理解でき、ユーザーにとって役立つページを作ることから始めましょう。
小さな会社向け|最初の1か月のSEO進行例
SEOは1か月で成果が出るというものではありません。
最初の1か月は、SEOを継続して改善していくための準備期間と考えると分かりやすいでしょう。
1週目|目的・Search Console・インデックス確認
どんなターゲットに検索から来てもらいたいのか、そして何を達成したいのかを明確にします。
Search Consoleを設定し、主力ページがGoogleから認識されているか確認します。
2週目|顧客の悩みとキーワードを整理
営業・問い合わせ・商談でよく聞かれる質問や、お客様が商品・サービスを探す前に調べそうなことを書き出します。
そこから候補となるキーワードを考え、実際にGoogleで検索して、上位ページがどんな内容を説明しているのか確認します。
3週目|最優先ページを1ページ改善
新規記事を増やす前に、既存ページで対応できないか確認します。
なければ新しい記事やページを作成します。
4週目|内部リンクと次のテーマを整理
関連するページ同士をつなぎ、次に改善・制作するページを決めます。
このサイクルを繰り返せば、「何となくブログを書くSEO」から、「データを見ながら必要なページを育てるSEO」へ変えていけます。
SEO対策を始める前のよくある質問
- SEO対策は無料でもできますか?
-
はい。Google検索結果へ掲載されること自体に料金は必要ありません。Search Consoleなど無料で使えるツールもあります。
ただし、自社で記事を書いたり分析したりする場合でも、人件費や作業時間は必要です。
「無料=コストゼロ」ではなく、費用と時間のどちらを使うかで考えてください。 - GoogleアナリティクスとSearch Consoleはどちらが先ですか?
-
SEOを始めるという目的なら、まずSearch Consoleを確認すると分かりやすいでしょう。Search Consoleは「Google検索でどう表示されているか」を見るためのツールです。
Googleアナリティクスは「サイトへ来た後にどう行動したか」を分析するときに役立ちます。
可能であれば両方設定しておきますが、SEO初心者はSearch Consoleの検索パフォーマンスから覚えて問題ありません。
- SEOは自社でやるべきですか?
-
基本的なキーワード整理、記事作成、既存ページの見直し、Search Consoleの確認などは自社でもできます。
一方で、次のような作業は専門知識が必要になる場合があります。
- 大規模サイトの構造変更
- クロール・インデックスの複雑な問題
- サーバーやJavaScriptに関する問題
- サイト移転やURL変更
全部を外注するか全部を内製するかではなく、自社が持っている顧客・商品知識は自社で出し、技術的に難しい部分だけ専門家へ依頼するという分け方もあります。
- AIで記事を書いても大丈夫ですか?
-
AIを使うこと自体が問題なのではありません。
ただし、検索順位を上げるためだけに付加価値のないページを大量生成する使い方は避けるべきです。AIで下書きを作る場合でも、次の点は人が確認してください。
- 事実は正しいか
- 自社の経験や専門性が入っているか
- 読者の疑問に本当に答えているか
- 他サイトの焼き直しになっていないか
まとめ|SEOは全部やるのではなく、優先順位を決めて始める
SEO対策には多くの施策があります。
しかし、小さな会社が最初からすべて取り組む必要はありません。
- 目的を決める
- Search Consoleで現状を確認する
- 重要ページのインデックスを確認する
- お客様の検索キーワードを考える
- 検索意図を確認する
- 1ページを作成・改善する
- 結果を確認して次を決める
この7ステップから始めてください。
最初に必要なのは、高額なSEOツールでも大量の記事でもありません。
「自社のお客様は何を検索していて、その疑問に答えるページが自社サイトにあるか」を一つずつ確認することです。
SEOを選ぶべきか、MEO・SNS・WEB広告など別の施策を優先すべきか迷っている場合は、『中小企業のWEB集客は何から始める?SEO・MEO・SNS・広告を選ぶ5つの基準』も参考にしてください。

